今年の初読みは中村明日美子先生の「鉄道少女漫画」にしました。
特に理由はないんですけど、90%は網羅していると思われる明日美子作品の中でこれがダントツに大好きな作品なので。
中村明日美子先生は、初期の頃は楠本まき先生みたいなゴシック耽美系な作家だと勘違いして読んでたんですが(実際「コペルニクスの呼吸」とかそれ系に近いけど)、「鶏肉倶楽部」を読んで「あーこの人はむしろ山本直樹系だ」と思って一度苦手になり、「片恋の少女日記」で作風の幅広さを知りファンになりました。
特にこの「鉄道少女漫画」はそれぞれが独立した短編なんですけど、どの作品もそれだけで1冊作ってくれって言いたくなるほど素晴らしい傑作揃いです。
私は、その中でも「木曜日のサバラン」が大好きでして、数少ない、「これを読むと100%泣いてしまう」漫画の中の一つだったりします。
いまだに自分の涙腺のツボが分からない私なのですが、特別感動系の話とかではないのに、「そこはヒゲの紳士の席なのに…」あたりでもう泣くっていう謎の思考回路で、ついでにその次の短編「夜を重ねる」でも最初から涙腺ゆるんでるので「全部大事に持っててくれたの…」の場面で号泣し、最後のオマケ漫画で癒されて終わるっていう毎回の流れです。
長編だと感情移入しやすいんで、「からくりサーカス」とかでも私は号泣しますけど、ページ数の限られた短いお話で、これだけ感動を与えられるというのはすごいな〜って読むたび思います。
「彼の住むイリューダ」もものすごく可愛いお話で大好き。
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